街が足元に地図のように広がるJW Marriott Hotel Tokyoの29階で、シェフのアグスティン・バルビはarroz caldoso——マヨルカ島の子供時代を思い起こさせるスープ米——を作っている。米は海の出汁を吸い込み、そこでは日本の海の幸と祖母の台所の記憶が溶け合う。ほのかな塩気、柔らかな粒の食感、そして惜しみなく使われたサフランのわずかな香り。
東京の土地と海が独自のルールを課す。築地市場と豊洲市場への近さは、その甘みと澄んだ味わいが地中海の技法を引き立てる、この上なく新鮮な魚介類へのアクセスをもたらす。高い湿度と季節ごとの気温の変化は、シェフに発酵とソースの熟成をより正確に管理することを求める。鮮やかさを失わずに、スペインの乾燥した気候では得られない深みを帯びさせるためだ。
アグスティン・バルビはアルゼンチンに生まれ、スペインとイタリアの血を引く家庭に育ったが、日本の美学の繊細さはすでにここで身につけた。彼の「感情のガストロノミー」は単なる料理ではなく、マヨルカ島には決してなかった食材を通じて故郷の感覚を伝えようとする試みだ。彼はレシピを模倣するのではなく、地元の海藻や魚を加えて再解釈し、その味わいが出汁の基盤となる。
2026年9月、Michelin Guide Tokyoは10の新しいレストランを加えた。その中には、地中海料理を掲げるSefino、パリのビストロに着想を得たGirandole by Alain Ducasse、そしてフランスの技法とニースの経験が出会うORIGINeがある。それぞれが東京に自らの物語をもたらすが、シェフの個人的な記憶が日本の豊かさと織り交ざる様子を示しているのは、まさにSefinoだ。
現在の東京では、「日本的」であろうとせず、異質な技法に地元の食材を誠実に用いる料理への関心が高まっている。これは伝統と適応の間に緊張を生む。高級ホテルのレストランはプレミアムな食材にアクセスできるが、シェフの個人的な筆致を保たなければ、真正性を失う危険がある。
東京版のarroz caldosoを味わうには、港区にあるJW Marriott Hotel Tokyoの29階のSefinoで席を予約するといい。窓の外の街が照らし出される夜に訪れ、おまかせコースの一部としてこの料理を注文するのが最良だ。そうすれば、ノスタルジアと地元の恵みのつながりがより豊かに現れる。
この米には、単なる味わいだけでなく、一人の人間の物語が異国の街に新たな居場所を見つけ、その食の地図の一部となっていく様子が感じられる。


