重力が生み出す量子もつれ:2粒子シュレディンガー・ニュートン・モデルにおける予期せぬ効果

編集者: Aleksandr Lytviak

空間的に離れた2つの量子粒子が、その間に光子も場も存在しないにもかかわらず、あたかも状態が密接に結びついているかのように突如として振る舞い始める。これは、2粒子シュレディンガー・ニュートン・モデルを扱った理論研究によって得られた結果である。通常はデコヒーレンスの原因と考えられている重力が、ここでは量子もつれの生成役として機能している。

この研究は理論物理学者のグループによって行われ、2026年5月にarXivのプレプリントとして公開された。著者らは、ニュートン重力ポテンシャルの影響下にある波動関数で記述される、質量を持つ2つの粒子を考察している。標準的な量子力学とは異なり、ここでは量子重力理論を用いることなく、重力相互作用がシュレディンガー方程式に直接導入されている。計算の結果、初期段階で分離していた状態が、有限の時間内に量子もつれ状態へと進化することが示された。

その主要なメカニズムは、次のように説明できる。すなわち、各粒子が周囲の時空に重力的な「くぼみ」を作り出し、もう一方の粒子が必然的にそのくぼみにはまることで、自身の波動関数を変化させるのである。その結果、互いの重力の影響を考慮せずには説明できない相関が生じる。これは、互いに接触したことがないにもかかわらず、見えない糸で動きが同期する2人のフィギュアスケーターのようである。

得られた効果は、量子世界における重力の役割についての認識を塗り替えるものだ。もしこのモデルが正しければ、微弱な重力場でさえも、量子計算や情報伝送のためのリソースを生み出すことが可能になる。これにより、レーザーや超伝導体ではなく、地球の通常の重力や研究室内の質量によって量子もつれを誘発する実験への道が開かれることになる。

本研究はあくまで理論段階に留まっており、著者らは将来的な測定による検証の必要性を強調している。それでもなお、重力が単なる量子コヒーレンスの破壊者ではなく、量子相関における積極的な関与者へと変わりつつあることは既に明らかだ。

このように、極めて単純な2粒子系においてさえ、これまで電磁相互作用やスピン相互作用にのみ求められてきた量子的な絆を、ニュートン重力が紡ぎ出すことができるのである。

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ソース元

  • Entanglement generation in a two-body Schrödinger--Newton model

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