東京大学大学院理学系研究科の研究チームは、地球のコア–マントル境界(CMB)領域に相当する超高圧高温条件下で、沈み込む海洋プレート中の水の挙動を調査しました。
その結果、CMB領域まで水を輸送する二酸化ケイ素鉱物は、超高圧高温条件下でも脱水せず、水を保持したままマントル浅部へリサイクルすることが明らかになりました。
これにより、CMB領域の地震波観測が示す大きな化学的不均質は、水によって作られたものではなく、地球誕生時のマグマオーシャンに起因する可能性が高いと示唆されました。
この研究成果は、地球内部の水の循環と化学的進化に関する理解を深めるものとして注目されています。