ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)の観測により、銀河は主に二段階のプロセスを経て形成されることが明らかになりました。まず、混沌とした厚い円盤が形成され、その後、より穏やかな薄い円盤へと進化します。このパターンは、100億光年彼方の銀河を含む、111個の横向き銀河で確認されました。
筑井孝文氏を筆頭とする研究チームは、この発見が、私たちが住む天の川銀河の階層構造が、より広範な銀河形成の傾向の一部であることを示唆しています。若い星々が存在する薄い円盤は、より古い星々を含む厚い円盤の中で形成されるのです。これは、まるで日本の伝統的な家屋の構造のように、基礎(厚い円盤)の上に、新しい部分(薄い円盤)が築かれていくようです。
JWSTの鮮明な視界により、研究者たちは遠方の銀河でこれらの円盤を特定することができました。このことは、二段階の形成プロセスを裏付けるものです。2025年6月26日に学術誌『王立天文学会月報』に掲載されたこの研究によると、天の川銀河サイズの銀河における薄い円盤の形成時期は、約80億年前と推定されています。この発見は、宇宙の進化を理解する上で、非常に重要な一歩と言えるでしょう。研究チームの皆様、誠にお疲れ様でございました。