2024年7月3日、アブダビ証券取引所（ADX）は、中東・北アフリカ（MENA）地域初となる、分散型台帳技術（DLT）を活用したデジタル債の価格決定段階を開始しました。この債券は、First Abu Dhabi Bank（FAB）が発行し、HSBCのデジタル資産プラットフォームであるHSBC Orionを通じて取引されます。これは、地域における金融イノベーションの重要な一歩となります。（出典：Khaleej Times、Gulf Business、Gulf Today）
このデジタル債は、ユーロクリア、クリアストリーム、香港のCMUなど、主要な証券決済システムを通じて、世界の機関投資家が利用できるようになります。これにより、業務効率の向上と取引相手リスクの軽減が期待されています。トークン化された実世界の資産（RWA）市場は、今後数年間で数兆ドル規模に成長すると予測されています。（出典：Khaleej Times、Gulf Business、Gulf Today）
この取り組みは、実世界の資産（RWA）のトークン化におけるリーダーシップを目指すアブダビの戦略と合致しています。ADX、FAB、HSBCの協力は、ブロックチェーン技術を地域の金融市場に統合する上で重要な一歩であり、今後のデジタル資産の発行と管理におけるイノベーションへの道を開くものです。日本においても、FinTech分野での技術革新が活発化しており、同様の取り組みが注目されています。金融機関の皆様におかれましても、この動向を注視し、今後のビジネス戦略に役立てていくことが重要と考えられます。（出典：Khaleej Times、Gulf Business、Gulf Today）