2025年4月のラジェシュ・クマール・シン国防長官のロンドンとローマへの訪問は、英国とイタリアとの防衛関係の強化に焦点を当てたものでした。協議の目的は、技術、兵器生産、海洋安全保障における協力を強化することでした。
4月16~17日、シン氏はロンドンで第24回インド・英国防衛協議グループ(DCG)会議に共同議長として参加しました。同氏は、英国企業に対し、インドの防衛スタートアップ企業と提携し、インドの防衛回廊に投資するよう促しました。会議では、インド・英国包括的戦略パートナーシップとロードマップ2030の枠組みの中で、防衛関係を深めるという共通のコミットメントが再確認されました。
英国の国家安全保障顧問であるジョナサン・パウエル氏との会談では、軍事的関与の拡大と防衛産業の協力強化が中心議題となりました。シン氏は、海軍システム、ドローン、宇宙防衛におけるインドのスタートアップ企業の可能性を強調しました。同氏は、英国企業に対し、ウッタル・プラデーシュ州とタミル・ナドゥ州の防衛回廊に投資するよう呼びかけました。
ロンドンに先立ち、シン氏は4月14~15日にローマを訪問し、第11回インド・イタリア合同防衛委員会(JDC)会議に出席しました。イタリアのグイド・クロセット国防相との協議では、インド・イタリア戦略的パートナーシップの重要な柱として、防衛協力の強化に焦点が当てられました。JDC会議では、防衛、安全保障、産業協力(海洋協力や情報共有を含む)について話し合われました。
インド防衛製造業者協会(SIDM)とイタリア航空宇宙・防衛・セキュリティ企業協会(AIAD)との間で、覚書(MoU)が締結されました。このMoUは、両国の防衛産業間のより緊密な協力を促進することを目的としています。協力の強化により、世界の防衛サプライチェーンにおけるインドの役割が強化され、インド洋地域の海洋安全保障が強化されることが期待されます。