2025年6月、カナダの食料価格は前年同月比で2.8%上昇しました。これは前月の3.3%の上昇から減速したものの、依然として全体のインフレ率を上回っています。新鮮な野菜の価格が3.1%下落したことが、食料品のコスト圧力を緩和し、夏に向けて地元産の生鮮食品へのシフトを促進しています。
ロブロー社は、食料価格の上昇に影響を与える要因と今後の見通しについて、7月の食料インフレ報告書を発表しました。
カナダの農業業界は、国内経済の基盤であり、200万人以上の雇用を支え、安定した食料供給を確保しています。全国の食料品店は、毎年数十億ドル相当の食料をカナダの農家から購入しており、地元の生産者がカナダ人の食事を支える重要な役割を果たしています。
この月、いちごやアスパラガス、にんじん、青ねぎ、ラディッシュなどの野菜が輸入から地元産に切り替わり、外国為替や輸送コストの削減、新鮮な生鮮食品、長い賞味期限などの利点が消費者に提供されています。多くの場合、地元産のいちごはこの時期、輸入品よりも最大20%安価で提供されています。
通貨はカナダの食料品価格に影響を与える要因となっています。小売業者は、米国以外の国々からの供給源を多様化しようとしていますが、米ドルに対するカナダドルの弱体化により、特に新鮮な生鮮食品、デリミート、チーズ、ビネガー、オリーブオイル、シーフードなどのカテゴリーで価格が上昇する可能性があります。
カナダドルは、米国の関税や米国の財政健全性に関する投資家の不確実性により、年初から弱含みとなっています。多くのコモディティは米ドルで取引されているため、これは食料品価格にとって有利な状況です。
コーヒー:生産地域での降雨と作物の改善により、最近の月でコーヒー価格が下落しました。価格は2024年以降150%以上上昇していますが、この最近の減少は前向きな兆候です。
砂糖:ブラジルとインドからの供給増加と最近の需要減少により、砂糖は4年ぶりの低水準に達しています。
ロブロー社は、食料価格の上昇に影響を与える要因と今後の見通しについて、7月の食料インフレ報告書を発表しました。