欧州委員会（EC）は、米国からの鉄鋼およびアルミニウムの輸入に対する関税を90日間一時的に停止しました。この決定は、米国政府が同期間の一般関税の実施を延期したことを受け、ワシントンとの交渉を促進することを目的としています。
ECのウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は、EUの対抗措置は加盟国からの強い支持を得ており、最終決定されているものの、その適用は90日間停止されると発表しました。この決定は、トランプ大統領が10％の関税を維持する意向を示したものの、米国に報復せず、交渉による解決を求めているEUを含む国々に対して追加関税を停止する意向を示したことを受けて行われました。
フォン・デア・ライエン委員長は、交渉を進めることの重要性を強調しましたが、これらの交渉が不成功に終わった場合には対抗措置が実施されると警告しました。さらなる対抗措置の準備が進行中であり、すべての選択肢が検討されています。
EU加盟国は以前、米国が3月に鉄鋼およびアルミニウムの輸入に課した25％の関税に対応するための措置を承認していました。EUの対抗措置は当初、4月15日に開始される予定で、総貿易額209億ユーロを対象とした段階的な実施が予定されていました。