2025年7月、デムナ・ヴァザリア氏は、パリ・オートクチュール・ウィークにて発表されたオートクチュールコレクションをもって、バレンシアガのクリエイティブ・ディレクターとしての任期を終えられました。このコレクションは、これまでのアヴァンギャルドなスタイルから一線を画し、トレンチコートやボンバージャケットといった洗練されたシルエットとクラシックなアイテムを強調した内容でした。ショーの雰囲気は、白皙のモデルたちによってさらに高められ、フィナーレではSadeの「No Ordinary Love」が流れました。
バレンシアガ退任後、デムナ氏は2025年7月初旬より、グッチの新たなクリエイティブ・ディレクターに就任されました。これは、グッチの親会社であるケリングによる戦略的な動きであり、ブランドの再活性化を目的としています。デムナ氏の革新的なアプローチと、バレンシアガでの成功が、この決定の重要な要因となりました。これは、売上減少への対応という、同社の喫緊の課題を反映しています。
デムナ氏は、自身の持つアヴァンギャルドなスタイルと、グッチの伝統を融合させることが期待されています。今回の就任は、ファッション業界内で大きな期待と議論を呼んでいます。デムナ氏によるグッチ初のコレクションは、9月のミラノ・ファッションウィークで発表される予定であり、ブランドの将来の方向性を示す重要な節目となるでしょう。今後の動向に、業界内外から注目が集まっています。