スロバキアに位置するリュボヴニャ城の北東壁の修復工事が、今夏の完了に向けて最終段階を迎えています。来年には一般公開が予定されており、修復されたエリアは、現地調査で発見された考古学的遺物を展示する場となる予定です。この展示では、18世紀の兵舎と、城を守る兵士たちの生活にも焦点を当てます。
全長50メートル、高さ12メートルのこの壁は、崩落した部分が再建され、残りの部分は修復されました。修復には、壁の内側と隣接する兵舎も含まれており、工事完了後には展示やセキュリティ対策が施される予定です。
2023年9月に始まったこのプロジェクトは、第三および第四の中庭、そして井戸の修復も含まれており、総費用は120万ユーロを超えます。資金は、スロバキア共和国文化省とプレショフ自治管区から拠出されています。工事は、歴史的な技術と材料を用いて行われ、壁の真正性を保つことに重点が置かれました。日本の城郭修復にも通じる、職人たちの細やかな技術と、歴史的価値を尊重する姿勢が感じられます。
この修復プロジェクトは、単なる建物の修復にとどまらず、過去の記憶を未来へと繋ぐ、貴重な取り組みと言えるでしょう。公開が待ち遠しいですね。