ローマ市は、環境改善を目指し、大規模な都市緑化プロジェクトを積極的に推進しています。これらのプロジェクトは、大気質の向上、ヒートアイランド現象の緩和、そして市民の皆様の健康増進を目的としており、より持続可能で住みやすい都市づくりに貢献することを目指しています。
これらの取り組みは、国家復興・強靭化計画(PNRR)の一環である「リトーレ・ロマーノ・チェントロ・セッテントリオナーレ」プロジェクトの一環として実施されています。この計画では、ローマ市を含む933ヘクタールに約100万本の在来種の樹木や低木を植樹する予定です。ローマ市内では628ヘクタールが対象となっています。
さらに、2025年4月8日には、メッツォカミーノ地区に500本の新しい樹木と低木が植樹された都市森林が新たに開園しました。これは、Rete ClimaとTecneが支援する「Foresta Italia」キャンペーン、「未来のための千の根」プロジェクトの一環です。これらの取り組みは、ローマの都市景観を改善し、市民の皆様の生活の質を高めるために不可欠なものです。
ローマ市によるこの都市緑化への取り組みは、日本の環境省が進める「緑のインフラ」構想にも通じるものがあります。自然との共生を重視し、持続可能な社会を目指すという点で、両者は共通の理念を持っています。ローマの取り組みは、日本の都市計画においても、示唆に富むものと言えるでしょう。