ハンガリーで1300万年前の巨大火山噴火、古代生態系を保存:研究発表

編集者: Tasha S Samsonova

ハンガリーのEötvös Loránd University (ELTE)のカラトソン・ダーヴィド氏を筆頭とする研究チームは、約1306万年前に発生した巨大火山噴火の証拠を発見しました。

この噴火は「ドビ噴火」と呼ばれ、マトゥラ山脈の東端からトカイ山脈にかけて、3,000平方キロメートル以上にわたり広がりました。噴火は、当時存在した広大な内海であるパラテティス海の浅瀬から始まりました。

噴出物の量は少なくとも200立方キロメートルと推定され、VEI(火山爆発指数)7に分類される規模です。海水とマグマの相互作用により、マグマは「粉砕」され、細かい灰と軽石が生成されました。化学分析の結果、マグマは複数の源から供給されたことが示唆されています。

噴火は水中での発生でしたが、灰の堆積物の大部分は陸上で発見されました。これは、堆積物の下層に、茎、葉、炭化した木の幹など、植物の遺骸が存在することによって裏付けられています。これらの遺骸は、古代の生態系を垣間見る貴重な手がかりとなります。

このドビ噴火は、有名なイポリタルノック遺跡と同様に、古代の環境を瞬時に保存しました。さらなる研究により、北ハンガリーの火山活動に関する貴重な知見が得られることが期待されています。

この研究は、Eötvös Loránd University (ELTE)の地理学科長であるカラトソン・ダーヴィド氏が主導し、5カ国の科学者が参加しました。

この研究成果は、日本の火山研究にも示唆を与えるものであり、過去の噴火と環境変化の関係を理解する上で、重要な一歩となるでしょう。また、火山国である日本の防災対策においても、その知見が活かされることが期待されます。

ソース元

  • Index.hu

  • ELTE hírek

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