2025年5月、上海の自然保護活動家たちは、都市の農業地帯にツリーフロッグ(*Hyla immaculata*、和名:アマガエル)を再導入する試みを行いました。これは、昆虫の個体数調整と生態系のバランス維持におけるアマガエルの役割を回復させるための重要な一歩です。この種は、20年以上もの間、上海から姿を消していました。
再導入は、上海市奉賢区にある300平方メートルの実験区画で行われました。24匹の成体のアマガエルを放したわずか1週間後には、オタマジャクシが確認されました。これらのオタマジャクシは現在、人工飼育のために研究室に移されています。
アマガエルは、昆虫の個体数調整に不可欠であり、生態系の健全性を示す指標としても重要です。都市化と農業の拡大による生息地の喪失が、かつてこの種を脅かしていました。上海での最後の野生個体の目撃は、約20年前のことです。
2023年には、Forest City Studioが南京林業大学からオタマジャクシを入手し、奉賢区に6.67ヘクタールの研究サイトを設立しました。このサイトは、アマガエルの最適な生息地を特定するために9つのゾーンに分けられ、池や在来植物が配置されています。
この研究は、2025年末までに2,000匹もの幼いアマガエルを繁殖させることを目指しています。成功すれば、それらは野生に放たれ、上海の生物多様性を豊かにする可能性があります。この取り組みは、生物多様性保護に向けた中国のより広範な取り組みと合致しています。
国家林業・草原局は、希少種や絶滅危惧種の個体数が着実に増加していると報告しています。200種以上の動物種が回復段階に入っており、これには世界最大規模となる国立公園システムの建設も含まれています。
上海の農地におけるアマガエルの再導入は、生物多様性保全と生態系の回復に対する重要なコミットメントを表しています。この取り組みは、日本の自然保護活動にも通じるものであり、環境保護への意識を高める良い機会となるでしょう。