スペインのQuirónsalud財団が2018年に開始した「健康を維持する」プログラムは、日本の若者にとっても示唆に富む情報を提供しています。2024年から2025年の学校年度には、75,000人以上の生徒がこのプログラムに参加し、健康で充実した生活を送るための重要な知識とスキルを身につけました。
このプログラムは、日本の若者にも重要な、栄養、睡眠、運動、責任あるテクノロジーの使用、薬物乱用の危険性など、思春期の健康に関する重要な側面に取り組んでいます。近年の懸念の高まりを鑑み、メンタルヘルスへの意識向上にも重点を置いています。
最近のデータは、日本においても看過できない状況を示唆しています。2025年に発表された、厚生労働省とセビリア大学の共同研究(世界保健機関(WHO)の支援)によると、11歳から18歳の日本の若者の40%が、週に複数回の心身症的な不調を経験しています。さらに、ユニセフとセビリア大学の共同報告書(同年の発表)では、日本の若者の43%が過去1年間にメンタルヘルスの問題を経験した、または経験した可能性があると回答しており、そのうちの多くが専門家の助けを求めていない現状が明らかになりました。
「健康を維持する」プログラムは、これらの課題に対し、多角的なアプローチで対応しています。これには、ご家族や教育者向けのインタラクティブなワークショップ、病院訪問、東京、大阪、福岡などの主要都市で開催されるイベントが含まれます。これらのイベントでは、パーソナルハイジーン、歯科保健、姿勢、免疫システム、基本的な応急処置など、幅広い重要なテーマが取り上げられています。予防医療への献身的な取り組みは、2023年のÁgora Bienestar Awardsで「最優秀革新プロジェクト賞」を受賞し、健康的な習慣の促進と日本の若者のレジリエンス(回復力)育成への貢献が認められました。
日本においても、若者の健康問題は喫緊の課題です。このプログラムの取り組みは、日本の教育現場や地域社会においても参考となる点が多く、今後の展開が期待されます。